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本人だけの問題だけではない。引きこもりの家族が抱える問題や解決・対応方法とは?

引きこもりが家族の中で起きたとしても、複雑な現代社会では不思議なことではありません。
価値観が多様化し、誰かの正解が別の誰かにとっては不正解になることで、それまでニュースで見聞きするだけの問題が身近に起こってしまうのです。

引きこもりになってしまった本人はもちろんですが、家族も悩みを抱えています。

家族の対応で救われる事も

引きこもりになる人の理由はさまざまです。
いじめや職場での重圧から精神的なストレスを経て、引きこもってしまう人もいます。

学校に行きたくない、仕事へ行きたくない等、家族でも心の変化には気づきにくいかも知れません。

引きこもることで、本人は原因となった背景を無意識に振り返ってしまったり、精神的にも不安定な状態に陥りやすくなるのです。
家族が引きこもりになってしまった場合、どのように接すれば良いかがわからず、腫れ物に触るような対応が、逆に本人を孤独にさせることもあります。

また、家族の間違った対応が、引きこもりからうつ病へと症状が悪化してしまう事も少なくありません。
このような状況になってしまうと、家族としては社会復帰させることが本人のため、と考えてしまいがちですが、一概にそうとはいえません。

引きこもりになってしまった原因によっては、社会復帰を急がせない方が、本人にとってもストレスを感じず、社会復帰が早まることもあるのです。

同じ景色の中で変わらない悩みと向き合うこと

引きこもりは室内で過ごす時間が長くなるため、自分の世界にこもってしまうことが多いです。
このような状況を本人のために少しでも解決しようとして、本人の気持ちを無視した強い働きかけを、家族が一方的にしてしまう場合もあります。

よくあるのが、心を開かせようとして、引きこもりのきっかけや今の心境など、本人が悩み苦しんでいる問題に、良かれと触れてしまうことです。
この段階で心を開いてくれたら良いですが、逆に心を閉ざしてしまったら本人はますます追い詰められて、うつ病のような症状になってしまいます。

本人は変わらない景色の中で、自分の悩みに向き合い戦っています。
家族としても助けてあげたいという気持ちは大切ですが、本人に対して一方的な行動にならないよう暖かく見守ることも大切です。

見守るというのは、家族にとっては非常に忍耐力を必要とされますが、本人が自分と向き合うことで解決に繋がるかもしれません。

今の環境に少しだけ変化を

引きこもっていると精神的に落ち着かなくなることがあります。
昼夜が逆転した生活になるのも、このような理由が考えられます。

しかしある程度の期間が経つと、心を開くサインを出す時期が訪れます。
サインが見られても問題の解決を急ぐのではなく、本人の心に新鮮な変化を試みるくらいの気軽さで、ストレスにならない程度の共通点を見つけましょう。

共通点はゲームでも雑談でも、ドライブでも構いません。
これをした方が良いと、価値観や考え方を決めつけるのではなく、本人の今の環境に少しだけ変化をつけられるようにすることが、自然に変化を促すことができるでしょう。

引きこもり問題は本人だけでなく家族も同じように大変で、引きこもり解決に絶対に正解といえる解決策はありません。
だからこそ、本人のケースに応じて、焦らずにゆっくりと解決できる環境が来るまで待つことが大切です。

何かを積極的に行うのではなく、受け入れる、向き合う、気の休まる時間を作るということが、本人にとっても、家族にとっても大切なことかもしれません。