【アンケート】大人になって引きこもりになった体験談はありますか?
引きこもりはいつでも、誰にでも起こり得るものです。ちょっとしたことがきっかけで大人になってから引きこもりになってしまうこともあります。実際に大人になってから引きこもりを経験した方の体験談をもとに、どのような原因で、どのように立ち直ったのかをみていきましょう。
大人になって引きこもった経験がある方はどれくらいいる?
2017年5月に実施した全国の年齢不問の男女100名から回答があったアンケート結果によると、大人になってから引きこもりの経験をしたという方は100名中32名という回答が得られました。
3分の1の方が引きこもりを経験したことになります。
この結果から、大人になって引きこもりになったことがある方は案外多いといえるでしょう。そこからどのように復活していったのか、体験談を交えて紹介します。
仕事や学校の人間関係がきっかけ
大人になって引きこもりを経験した方の体験談の中で、仕事や学校などで起こった出来事がきっかけで引きこもりになってしまったという回答が多くみられました。
その中の体験談をひとつ紹介します。
ある20代女性の方は3年勤めた会社を退職してから、仲良くしていた同僚が自分のことを実はよく思っていなかったらしく、悪口を言われていたことを知ってしまいました。それがきっかけで人間不信になってしまったそうです。
引きこもりがちになっていたその女性が復活したのは人を信じることの大切さを改めて感じたことです。
引きこもりから復活したきっかけをつくってくれたのは付き合っていた彼でした。
常に気にかけて電話や会いに来てくれたことで、自分が必要とされているということもあるのだから、もう一度頑張ろうという気持ちになり、立ち直ることができました。
失恋がきっかけ
失恋が引き金となり引きこもりになってしまったという経験をされた方もいます。
大人になってから経験する失恋がきっかけの引きこもり体験談を紹介します。
40代の女性が、以前失恋をして落ち込んでしまったことが原因で、何をするにもやる気が起きなくなってしまい、その結果短期間ですが引きこもりになってしまったそうです。
どのように立ち直り、復活したのかというと、とにかくやる気が自然に出てくるまで徹底的に引きこもりを続けていました。引きこもりを自発的に続けたことで、結果的に短期間で復活することができたという体験です。
自分や家族の病気などがきっかけ
自分や家族が病気になってしまったことで引きこもりを経験した方も多いです。
30代の女性の体験談を紹介します。もともと彼女は心臓に持病がありました。不整脈が確認されて、不安な気持ちがさらに過呼吸症候群を発症させてしまったのです。
それが原因で外に出るのが怖くなってしまい、引きこもるようになりました。どのように引きこもりから復活したのかというと、心療内科で診察してもらい、適切な薬を処方されたことで体調の不安が解消されることになったそうです。少しずつではありますが、改善の方向に向かっていて、近所の外出ができるようになりました。
大人の引きこもりのきっかけは、日常生活の身近な出来事の中にあり、体験談からみても誰にでも起こり得ることであるといえます。
しかし、引きこもりの経験をした方はなんらかのきっかけで復活して、普段の生活に戻っています。引きこもりからの復活した理由は、自分が必要とされている経験をするとか、自発的に改善する行動を自然に起こしているということが体験談から読み取れます。
大人になってから引きこもることは珍しいことではありませんし、ちょっとしたきっかけで復活が可能であることがわかります。
つまり、大人の引きこもりは誰でもなりうる可能性があるのです。
身の回りで引きこもりの人がいたら、本人がきっかけをつかめるよう、気長に見守ることが大切です。