MENU

年代別の引きこもりの治療方法や、社会とのつながりについて

引きこもりは年代によってそのきっかけはさまざまです。
小学校低学年と、社会人の引きこもりの理由は全く異なります。
年代別で引きこもりのきっかけや治療方法を知っておくことで、いざという時に役立てることができます。

学生の引きこもりのきっかけと、治療方法

(小学生)
学年ごとに引きこもりのきっかけは違っており、低学年の場合は環境の変化が大きいと言われています。
その環境に慣れさせることが大切になってきますが、学校で楽しいことを経験したり、友達ができたりすることで、改善されるパターンが多いです。
学年が上がるにつれ、友達との関係や、男女を意識し始めることから、人間関係が複雑になります。
授業の内容も難しくなりセンシティブな時期となり、親からの一方的なプレッシャーや圧力に敏感になります。
家族だけで問題を抱え込まず、学校へ相談をしたり、カウンセリングなどを利用するのも良いでしょう。

(中学生)
小学生から中学生になると、上下社会ができ、校則も厳しくなりますし、部活に参加するなど、生活環境がガラッと変わります。
2年生、3年生になると進路の問題で精神的に不安定になるケースがあります。
反抗期に入ってくるため、カウンセラーなど、他人を交えると冷静な話し合いができる場合があります。

(高校生)
高校生の場合、「友人関係」や「成績不振」がきっかけで不登校になり、引きこもってしまうケースが多いようです。
大人の世界も少しわかり始めた状態ですが、まだまだ子供です。
しかし、本人は子供として扱われるのを望んでいない場合があります。
状況が悪化する前に、カウンセリングを利用したり、学校の先生に協力を求めるなど、早めの対応が大切になります。

大人の引きこもりのきっかけや、治療方法

大人の引きこもりのきっかけはさまざまですが、「社会不安障害(SAD)」という症状が指摘されています。
一般的にあがり症の人や、3年間ほど勤めるとすぐに退職してしまう人などが、引きこもりになる可能性が高いそうです。
また職場でのギスギスした人間関係や、トラウマになる経験をすることで、症状が悪化し鬱状態になるといわれています。
現在では薬などで治療も可能で、抗鬱剤が使われることもあります。
ただ、全て薬にたよるのではなく本人の意思も非常に大切になります。

引きこもりを治療する社会の役割とは

引きこもりから社会復帰させるためには、本人や家族の力に加えて、社会の役割が非常に重要になります。
これまで職務経験が浅い場合は、ハローワークなどで受けられる職業訓練に参加することがオススメです。
比較的費用も抑えることができ、一般的に認められている資格を取得することができます。
また引きこもり支援のために積極的に採用している企業があり、アルバイトからの雇用や、未経験者の積極雇用に取り組んでいます。
企業の中には、職場復帰のために初めは「ランチ」を会社に来てみんなで一緒に食べるだけ、というレベルからスタートし、徐々に仕事へとつないでいる取り組みをしているところもあります。

引きこもりには、年代や環境によってきっかけも、治療方法もさまざまです。
家族の協力は最も大切ですが、周囲の人や、社会の関わりによって、改善することができます。
社会も引きこもりを積極的に受け入れる体制を整えることで、引きこもりで苦しんでいる人たちの支えとなる重要な役割を担っているのです。
社会が提供している取り組みや制度などをうまく活用し、社会復帰や就職活動の際には役立てましょう。